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へん?

 投稿者:yajメール  投稿日:1970年 1月 1日(木)09時00分0秒
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  数年前のことです。
さる交響楽団のファゴット奏者、ソプラノ歌手、ピアノ調律師、アマチュアのヴァイオリン
弾き、ピアノが弾ける学生、半プロのクラリネット吹き(和楽器はプロ)、こんなメンバーが
ある晩、酒盛りをしていました。
「夏だしねえ。どっか行きたいと思わへん?」と、誰かが言いだし、たちまち行こう行こうと
なりました。音楽関係のメンバーはノリがいいですね。
近場で一泊、徹夜で音楽して遊ぼうなどど言っているうちに、「旅芸人をやろう」と話が進みます。
「行った先の公民館か小学校でも借りたらいいね」なんて無責任な発言が飛び交う中、ピアノ弾きが「私の父が田舎の中学校で教頭をしている」などど言い出すではありませんか。
 酔った勢いというか、その場のノリというか、ぜひぜひその中学校で一芸を披露したいということで、話は一気に具体的になってきました。
 われわれのモクロミとしては、音楽室かなんかを借りて、地元の子供たちといっしょに音楽で
遊べたらいいなと考えたわけです。
 ところが、知らないところで話はどんどん大きくなっていました。
 車3台に分乗して、くだんの中学校に着いたところ、校長先生と教頭先生がおっしゃるには、
「講堂に全校生徒を集めます。午後の授業は音楽教室に変更します。」とのこと。
 それならそれで、用意もあったのだけれど、ここでひるんでは芸人の名がすたる、やりましょう、と、いいノリだねまったく。
 まずは調律師の出番。いつチューニングしたかも定かでない講堂のアップライトを相手に2時間。ついでに音が出なかったキーまで修理して、めでたくお役ごめん。(あっという間に伴奏のピアノ弾きに早変わり。)
 歌手はホール用に声を再調整し、楽器組は楽器組で急遽楽器紹介ネタを仕込んで、はい本番。
校長先生のありがたい前振りの後、まずはクラリネットからスタートしました。
退屈そうな中学生(全校生徒です。当然音楽に興味のない子もいます。はやり歌しか聞かない子もいます。)も、だんだんと芸達者な連中の話術と音楽で、顔が上を向いてきます。
ソプラノがオーソーレミーオーとやる頃には拍手拍手で、ちょっとしたスター軍団です。
最後に全員登場して(とてつもなく奇妙な編成だ)アンコール。喧噪と興奮の1時間半が
過ぎていきました。
お別れの段になって、校長先生から、「お礼です」と、缶ジュース30本入りの段ボールをいただき、とってもうれしかったのを覚えています。
プロの奏者も、「休みの日に遊んだんだから」といって、缶ジュースのギャラで大満足していました。
 酒の勢いが冗談を生み、それが現実となって、さらに話が大きくなって、引っ込みがつかなく
なって、エーイとやってしまう。芸人魂は、ほんとにすてきですね。

 さて、2学期、感想文集が送られてきました。子供たちにも降って湧いたような音楽(鑑賞)
教室でどんなことを思ったか、興味がある反面怖かったのも事実ですが、おおむね好評だった
ようです。(先生方の検閲かもしれません)
ただ、ヴァイオリンの演奏に触れた文章が少なかったのは、実力相応ということでしょうね。

 さて、私もメンバーに入っていました。なにをやったか、わかっていただけるでしょうか。

長文、失礼しました。






 
 
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